京都へ その1 阪急の臨時直通特急

今日*1は、京の都へ行ってまいりました。
私の自宅からですと、近鉄橿原線京都線を北上するのが一番速いのですが、いつもそれでは面白くない。
近頃は、阪急がネットワークを活かして各地から嵐山行きを走らせていますから、それを利用してみよう、と思い立ったのです。
その中でも、私が一番利用しやすい地下鉄堺筋線天下茶屋発の嵐山行きを利用してみる事としました。


堺筋線天下茶屋駅に10時頃に行きますと、臨時の出発する1番線にはすでに長蛇の人だかり。
たった一本しかない臨時列車を狙って、まさかこんなにたくさんの人が待っているとは思わなかったので驚きました。
しかし、南海沿線などから嵐山へは遠くてアクセスしにくいですから、案外ニーズはあるのかもしれません。
発車4−5分前になると、天六方から入線しました。
車両は阪急8300系の6両編成。
先頭車は「ほづ」のヘッドマークに隠れてますが8411です。

地下鉄の66系だとばかり思っていたので、ちょっと期待外れ。*2


地下鉄の行き先案内で「直通特急・嵐山」って、初めてみました。

種別は「直通特急」。

そんな種別幕が準備されていようとは。
阪急の気合いの入りようが伺えますね。


座席は全て埋まり、立ち客も多少いる状況で、10時15分天下茶屋駅を出発。
この列車の面白いところは、地下鉄線内も特急らしく通過運転をするのです。
停車駅は日本橋天六、淡路、桂と桂から嵐山までの各駅。
しかし、堺筋線は6分30秒ヘッドの平行ダイヤ。
なおかつ、追い越しのできる駅なんてありません。
種別は直通特急なれど、平行ダイヤに合わせて走らざるを得ないため、淡路まで延々とノロノロ運転という状況でした。
それでも、大阪の地下鉄線内の通過運転は、なかなか経験できません。
10年ぐらい前だったと思いますが、上本町付近で見つかった不発弾の処理のために谷町九丁目が通過となった時に、地下鉄線の通過を体験しましたが、今回はそれ以来の体験です。*3
駅間では幾分速度が上がりますが*4、通過駅にさしかかると、ホーム上の乗客の安全を考慮してか、速度を落として通過しました。


天六で乗務員が交代し、地上に上がるとすぐに淀川を渡ります。
先日の淀川マラソンで走った淀川大堰も見えます。
高架工事の準備が着々と進行中である淡路駅の手前で、長々と進路の開通待ちをしていたのは臨時列車の悲しい性ですね。


淡路に到着しました。結構乗車があります。
堺筋線内ではサラリといた程度だった立客がかなり増えました。
隣のホームに梅田発河原町行き特急9300系到着し、そして先発していきました。
定期特急もかなり混雑しています。
特急が出て行った直後、我が直通特急も発車。
ここから先、桂までノンストップです。
こんなに止まらない阪急特急って久々ですね。昔のノンストップ時代に近い感じ。
しかし、ここでもまた臨時列車の悲しい性が…。
先行する定期特急は茨木市高槻市長岡天神、桂と停車し、そのすぐ後ろを我が直通特急のスジが設定されているので、あまり飛ばして走らないのです。

いちおう110km/hまでは上がるのですが、定期特急の停車駅に近づくと、信号が減速現示や注意現示となるので、どうしても速度を落とさざるを得ません。
停車駅こそかなり少ないものの、所要時間は淡路→桂で29分で、定期特急26分より遅いスジとなってしまいました。

運転時刻表を見ると、最高速度は京都線の最高速度である115km/hではないのですね。
もっとも、そんな速度で走る必要がなさそうな所要時分ですが。


桂到着。11時08分着/11時10分発。
乗換客がさらに乗り込んで、ますます混雑してきました。
嵐山線は単線なので、桂では、対向の「快速特急河原町行き」の到着を待って出発しました。
ここから嵐山までは普通列車のスジをなぞって走りますので、上桂、松尾にも停車。
複線ならば通過運転もできるのですが、線路容量の苦しい単線では仕方ありません。*5
阪急嵐山線に平行する道路の渋滞ぶりを横目に見ながら*6、我が直通特急は11時17分に嵐山に到着しました。

改札口から続々と人が出てきます。

すごいですね。
一体どこからこんなにたくさんの行楽客が集まるのでしょうか。
そういう自分もその一人なんですけどね(苦笑)


(続)

*1:2011年11月27日

*2:66系の所定8両を6両に減車するには連結器の改造が必要だとかで、大掛かりで大変らしく、阪急車を使用だそうです。

*3:谷九通過の時は駅員以外ホーム上は無人で、なかなか不思議な光景でした

*4:MAXの70km/hもなく、せいぜい50km/h程度?

*5:かつては複線でしたが、戦時中の鉄材供出により複線から単線に減らされてしまいました。JR御殿場線と同じ事情です。

*6:行楽期の京都にクルマで行くのはオススメしません