大垣夜行の思い出 その2

大垣夜行の思い出を引き続き、つらつらと記していきたいと思います。


(3)普通車の話題その1
165系大垣夜行といえば、座席の大半は普通車のボックスシート
この座席で一夜を明かさねばならないのですが、これがどうにも居心地がよくなかったのです。
113系などのボックスシートよりは幅もピッチは広いのですが、それでもクッションは堅めで座り心地はイマイチ。
というのも、関西には転換クロスシートが装備された車両が多く、当時、大和路快速(の環状線東側各停区間)で221系にしばしば乗っていましたから、それに乗り慣れた私からすると、どうにも見劣りするシートでした。

(↑手持ちに165系大垣夜行の車内写真がないのでキハ58の写真です。電車かディーゼルカーかの違いで座席はほぼ同仕様ということでご容赦ください)
混雑時に、四人とも座席にすわっていたら、背もたれは直角に近くて姿勢を崩しにくい上に、窓側だと足も伸ばせず、居心地のよくないものでした。
現代風にいえば、エコノミークラス症候群になるかもしれません。
車端部には、二人がけシートがありましたが、四人がけのボックスシートを真ん中でスパッと分けただだけのような構造で、前の座席の土台が壁のごとく床から立ち上がっていますので、やはり足を伸ばせるような座席ではありません。(キハ40にも似たような二人がけ座席が中央近くにありますね)
二人がけ座席については、他にも触れたいと思います。


いっぽう、空いていて座席の乗車率が50%以下なら、居心地は改善されてきます。
ワンボックスに二人が対角線上に座って、あまり行儀よくないですが、前の座席に足を投げ出して乗せるといわばボックスシートの醍醐味な姿勢が取れます。
やはり、足が伸ばせるか否かで、疲労度は大きく違ってきたものでした。


これが25%以下だと、1人でワンボックスを占有できますから、足を伸ばして前の座席に乗せて、上半身は横に倒して寝そべることもできました。
これをいわゆる『エビ寝』というそうですね。
少ない乗客が全員エビ寝をしていたら一見誰もいないように見えたものです。
エビ寝でも、座席のお尻を置く部分である座布団部分を持ち上げて、通路側のひじ掛け部分に座布団を片側だけを乗せて、そこに体を横たえるような猛者もいたそうですが、私はそんな事をする勇気がありませんでした。
他にも、通路をはさんで両側の座席に体を横たえて、水平の姿勢で寝ている人も。ただ、通路を通せんぼする訳ですから、極めて迷惑ですね。
大垣夜行で眠るにあたって色んな姿勢があったようですが、私は、エビ寝をはじめ、どのような姿勢になっても、眠れたためしがありませんでした。