中国地方へ その3 出雲大社 松江堀川めぐり

その2からの続きです。


8月17日の旅程は下記の通り。
玉造温泉820−(281M)−851出雲市
出雲市駅900−(一畑バス)−922正門前
出雲大社散策。
出雲大社前1221−(13レ)−1232川跡1235−(310レ)−1244電鉄出雲市
出雲市1317−(284M)−1353松江
松江駅1400−(松江市交通局イクライン)−1413大手前遊覧船乗場
松江遊覧船堀川めぐりに乗船。
大手前遊覧船乗場1553−1628松江駅
松江1659−(1026M・やくも26)−1938岡山1949−(60A・のぞみ60)−2035新大阪−大阪−天王寺
阿部野橋−最寄駅


8月17日は朝6時に起床。
朝食前に、温泉に入りました。
露天風呂が昨夜にひき続きどうにも熱い。
朝食を摂り、出発。
今日は、パワースポットこと出雲大社、そして、松江を少し観光です。
旅館より玉造温泉駅へ送迎してもらいました。

玉造温泉駅は、何やら工事中。

定刻通り、281Mがやってきました。
車体色が黄色*1115系電車の2両編成。

(↑荘原にて)
玉造温泉駅を発車すると、車窓北側に宍道湖が見えてきました。

湖で漁をする小舟が見えます。

何の漁をしているのでしょうか?
「すもうあしこし」で名高い宍道七珍のいずれかを採っているのではなかろうかと想像してみます。
2−3分遅れで出雲市駅に到着。


バスに乗り換えて、出雲大社まで向かいます。
かつてはJR大社線があったのですが、それも今は昔。
(↓2009年9月撮影)

JR出雲市駅から出雲大社に向かうには、一畑電車か、一畑バスのいずれかです。
バスは出雲大社の入り口まで直行していて、出雲大社の目の前まで行けますので、バスが便利ですね。
一畑電車は、出雲大社から少々離れて、大社駅はさらに離れるので、仮にJR大社線が残っていたとしても、利便性はバスが一番だったでしょう。
バスは座席がほぼ100%埋まっており、満員。外国語も聞こえます。
満員の乗客を乗せたバスは、出雲大社参道にある大鳥居をくぐって、正門前バス停に到着。
大半が観光客のようで、実際に出雲大社でほとんど大半が下車しました。
↓正門より入ります。

松並木を抜けると、↓御仮殿。

平成の御遷宮ということで、現在の拝殿である御仮殿にてお参り。
そして↓神楽殿

とても大きな注連縄ですね。


お参り後、参道沿いのお店で昼食で出雲そばを食べました。

割り子そばの3段重ね。

大喰らいの私は、これでは少々物足りなかったです(苦笑)


一畑バス出雲市駅まで戻るつもりだったのですが、バスが時間通りに来ない。
一畑電車の発車時刻が迫ってきたため、電車で移動する事にしました。
名物駅舎で有名な出雲大社前駅

この駅舎は登録有形文化財に指定されています。
そして、駅構内にはデハニ52が展示されていました。

近年はお座敷列車として運転していたそうですが、映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の撮影にて、お座敷を撤去してロングシートに改造されたとの事です。*2 *3

1221発の13列車に乗車です。

車両は、元南海の21000系ズームカーこと3000系。
関西人として、まだ現役なのが少しうれしいです。
この日は見ることができなかったのですが、南海時代の「緑の電車」を復刻させたそうですね。
ぜひ、見てみたかったなぁ。*4
乗車わずか11分、川跡駅電鉄出雲市行きに乗り換え。

こんどは元京王5000系の改造車の、一畑電鉄の5000系です。
このカラーの車両は車内を2扉化の上で、クロスシート装備*5とした特別車で、確か平日の特急や休日の急行に限定運用していたように思うのですが、今日は普通電車で乗車できました。
間合い運用にでも就いているのかな?

川跡駅では、お盆休み中という事もあり、乗り換え客でごった返していました。
駅員さんが、乗り換えの白人観光客に「タイシャ?」と聞かれていて、「1番線の電車に乗るように」と身振り手振りでしかしながら、慣れた様子で説明していたのが印象的でした。
一畑バスの車内でもアジア系の外国人を見かけましたし、一畑電鉄においても外国人観光客の乗車は珍しいことではないようです。
それだけ、出雲大社が観光スポットとして認知されている表れでしょうか。*6
外国においても「縁結びの神様」と認知されているのかな?


川跡で乗り換えた電車が、出雲科学館パークタウン前駅で下車客を降ろそうとしていた時、中高生1人の不正乗車が発覚しました。
ワンマン運転で運賃や切符の回収業務を行っていた運転士が、定期券の期限切れを見逃さなかったようです。
この学生を厳しく問い詰めたところ、かなり以前に期限切れだったにも関わらず、無札乗車を繰り返していた模様。
運転士が期限切れの定期券を取り上げて、後日自宅に連絡する*7との事で、彼は解放され電車が動き出しました。
この運転士はお手柄だと思います。
一畑電鉄のような乗降客数減に苦しむ中小私鉄にとっては、取りこぼしは死活問題。
このような不正を許していては、学生の彼が「不正がまかり通る」と勘違いしたままモラルの欠如した大人になってしまい、ひいては社会全体の損失へとつながってしまいかねません。
彼がこれを機に、勉強してくれたものであろう、と信じたいものです。*8
電鉄出雲市駅に3−4分遅れ程度で到着しました。
出雲市駅より、1317発の生山行きに乗車。
またもや黄色の115系2両編成。
みたび宍道湖を車窓にみながら、約40分の乗車で松江駅着。


松江では、実滞在時間が3時間程度しかありませんから、駆け足で移動。

運行ルートが観光地を網羅した「松江レイクライン」という市営バスに乗車。
少しレトロ風のバスで、女性運転士とアテンダントが乗務しています。
KNTより当バスの引換券を貰っているので、これをアテンダントさんに渡して乗車券を受け取りました。
クラッチカード式の乗車券で、日付欄をコインで削って使用するタイプの乗車券でした。
松江には、堀川めぐりという遊覧船があります。
松江城のお掘が今も残っており、遊覧船の船頭さんが観光案内をしながらお掘を進むというもの。

これが、乗船時間1時間で、わずか3時間しかない松江滞在時間にて、都合よく観光できるので、これに乗船しました。
↓船から望む松江城です。

↓場所によっては、幅狭な場所を通ります。

↓遊覧船の屋根を下げないと通過できないほどの狭さです。

↓野鳥もたくさん居着いているようですね。


途中で空が真っ暗になり夕立が心配でしたが、少しぱらついただけで土砂降りともならず、約1時間の遊覧を終えて船着き場に戻ってきました。

船着き場の正面にある土産物屋にて土産物を物色後、バスのレイクラインに再度乗車です。
宍道湖のほとりや美術館、小泉八雲記念館、カラコロ工房など、松江の名所を縫うように一方通行のルート設定されているので、往路は13分だったのに、復路は35分もかかって松江駅に到着しました。
時間があれば、小泉八雲記念館に立ち寄ってみたかったところです。


松江から1659発のやくも26号に乗車。

座席は2号車9番A・B。
窓と窓の柱がちょうど目の前にくる、車窓的には最悪の部類の座席でした。
内装を新車並に改装し、シートピッチも広がって居住性は改善されたのでしょうけど、窓の位置だけは改造のしようがない。
改造車の宿命なんですけど、こんな座席を指定されなくても、と恨み言のひとつでもいいたくなるような座席でした。

(↑布原にて芸備線445Dと交換。)


あと、同行者の友人が、振り子電車の381系で軽く乗り物酔いしたようです。
特に、伯備線に入ってからは、カーブにさしかかるたびに大きく左右に揺れる上に、381系の欠点である振り子機能の傾き初めと傾き終わりのタイミングの遅れによる不快な揺れ*9、さらにはなぜだか伯備線内ではガタガタと小刻みに揺れているのです。
小刻みな揺れは、保線の問題なのか車両の問題なのかわかりませんが・・・。
さらには、同行者は窓側座席に着席していたので、振り子の揺れ幅としては通路側よりも大きいはずです。
これらが相乗効果となって乗り物酔いになってしまったのでしょう。
私は何度も381系に乗っているので、乗り物酔いに陥る事もなく、平気な顔をしながら駅弁を食べていましたが(笑)
↓松江の駅弁、一文字屋さんの「蟹としじみのもぐり寿司」


日本海で揚がったカニと、宍道湖しじみで作ったちらし寿司でした。
いかにも山陰という気分の駅弁でした。


やくも号は定刻に岡山に到着。
岡山駅の乗り換え通路はいつもごった返しているような気がします。
ごった返す人波をかきわけ、のぞみ60号に乗車。
さすがは新幹線。そしてさすがはN700系
さきほどのよく揺れた381系やくも号とは異なり、ほとんど揺れません。
同行者の乗り物酔いも、新幹線では発症しませんでした。
のぞみ60号定刻に新大阪に到着し、このあと、環状線近鉄を乗り継いで帰宅しました。
さすがに、真夏の一番暑い季節に動き回っただけあって、ほとほと暑さには参って体がくたびれましたが、久々の旅行だったので、楽しく観光できてストレス解消につながったかと思います。


(了)

*1:「山陽の明るい陽光をイメージした黄色」だそうですが、ここは山陰。出雲大社や大山をモチーフにした色にしたらどうか、とJ●西▲本に苦言を呈してみたくなります。

*2:この映画、一畑電車がふんだんに登場するのでとても良かったですよ。未見のかたは必見。

*3:人間ドラマとしては、富山地鉄が舞台の「2」のほうが現実味があって良かったように感じました。

*4:私のような中年世代は、現在の南海のカラーリングよりも、緑の濃淡イコール南海電車と脳みそに刷り込まれているのです。

*5:乗降扉脇はロングシート

*6:山陰エリアなんて、首都圏からも関西からも、交通の便が発達しているとは言え気軽に行ける距離ではないのですが、はるばる外国から来る観光客は気合が入っているだろうから関係ないのかな?

*7:おそらく学校にも連絡が行くかと思います。

*8:某JRの某路線の一部時間帯においては、4両ワンマンなる列車を走らせていて、しかも運転士は、無人駅での停車時も4両すべての乗降扉の開けた挙げ句、集札を実施していません。どうせ定期券利用客ばかりであり、取りこぼしたとしても、集札の人件費と取りこぼしの金額を天秤にかけた場合、集札コストのほうが割高だ、という思惑があるのでしょう。いくらなんでも鉄道会社自体が不正を許しているような状況であり、その姿勢を疑わざるを得ません。

*9:この欠点を解消したのが、JR世代の振り子車両。カーブにさしかかる寸前に、自動的に車体を傾け初めるので、乗り心地が大きく改善されました。