アーバンライナー

26日の金曜日に仕事で名古屋に出張しました。
往復とも近鉄特急利用です。
利用区間は、某最寄駅〜大和八木〜名古屋の往復。
往路は、大和八木9:30→名古屋
復路は、名古屋21:30→大和八木
でした。

往路は停車駅の少ない「甲特急」で、アーバンライナー用の専用車両21000系。
復路は停車駅の多い「乙特急」で、これには通常は汎用特急車(オレンジ色に紺色帯の車両)が使用されるところ、この列車に限っては21000系でした。
すなわち、往路復路とも同じ形式の車両だったのです。

さて、アーバンライナーに乗車する際には、たいがいにおいてデラックス車両(以下:DX車)に乗車するようにしています。
それはなぜか。
レギュラーカー(以下:普通車)の座席配置は2+2列に対して、DXは2+1列。
まるでグリーン車か夜行バスかというような豪華さ。
ただ、シートピッチは普通車もDX車もあまり違わないようです。
それでも、2+1だけあって、ゆとりがあります。
それでいて、DX料金はたったの410円なのですよ。
これがJRのグリーン車の場合、200km迄(JR大阪〜名古屋で190.4km)で2670円もします。
近鉄難波〜名古屋間は189.7㎞)
いかに乗りドクであるかがわかります。

しかしですね、これだけでは410円が持ち出しですので、さらに工夫をします。
近鉄の株主乗車券を金券ショップで購入するのです。
私の最寄駅〜名古屋は、普通運賃で2000円強なのですが、金券ショップでは株主乗車券を1500円以下で購入できるのです。
有効期限は12月末の券だったので更に割安の1350円で買えました。
こうすることにより、DX料金を捻出して乗車した訳です。

もしも難波〜鶴橋間から乗降するのならば「名阪まる得きっぷ」を使用するところなのですが、大和八木からでは「まる得きっぷ」が使えません。
ゆえに私は上記のような株主乗車券利用としています。
ただ、それでもまる得きっぷのほうが安いんですよね…

八木を発車すると、紀伊半島の背骨(というほど標高は高くないですが…)たる大和高原・青山高原を突っ走り、伊勢湾の近くまでやってくると伊勢中川駅があります。
名阪特急は甲・乙とも中川駅へは入らず、中川駅のぎりぎり手前にある短絡線を経由して名古屋線に移ります。
この短絡線が、雲出川という川の直上にあるのですが、現在この川の改修工事がなされており、そのついでに短絡線も付け替える工事を実施しています。
今回の車窓から、新しい短絡線が見えました。
新短絡線の橋梁部分は完成、架線柱も建植済み、しかし、レールと架線はまだ設置されていない様子。
ですが、ここまで完成していれば時間の問題ですね。
新短絡線の運用開始はそう遠くない様子です。
これが完成したら、旧短絡線はどうするのでしょうね。
どうせなら、旧短絡線も生かすようにすれば、短絡線部分の複線化が図れますので、距離は短いといえどもボトルネックの解消にもつながります。
1時間に上下計4本の特急がここを通過する訳ですから、複線化されればそれなりに効果があがるかと思います。

あと、ここで面白い事として、ここで運転士が交代します。
短絡線を低速で通過中に交代します。
名古屋線所属の運転士と大阪線所属の運転士がそれぞれ入れ替わるのです。
本来ならば停車して交代するのがベストなのですが、時間が命の特急ですから、1分1秒たりとも無駄にはできません。
そこで低速走行中に交代となる訳です。
さながら、昭和30年代の151系こだま(横浜〜名古屋がノンストップで富士川橋梁上で交代)のようですね。

復路では、名古屋を21:30発の乙特急に乗車でした。
以前は、名古屋発・難波発とも、名阪特急は21:00発の甲特急が最終だったのですが、数年前に21:30発が臨時で設定されました。
確か愛知万博の頃ではなかったかと思います。
名古屋行きは、難波21:30発桑名行きというのがかつてあり、これを名古屋まで延長運転される事で名阪直通運転になったように思います。
(桑名止まりの時も普通列車に乗り換えたら名古屋に到達はできました)
いっぽう、難波行きは、元々21:00発が最終でしたが、21:30発のスジが臨時扱いながら新たに設定され、その後これが定期運転に昇格しました。

この21:30発の乗車は初めてだったのですが、金曜日ということもあるからでしょうか。
結構乗車があったように感じました。
新幹線の東京駅でも週末の夕方以降となると、かなり混みあうのと同じ現象ですね。

そのいっぽう、DX車は名古屋発段階でわずか5人。
夕方以降のアーバンライナーのDX車は、自分のこれまでの実感からすると結構混みあうはずなのですが、乙特急はアーバンライナーではない車両の運転がほとんどですから、利用客の頭に「DXの連結なし」とインプットされているのでしょうか、意外なことにガラガラだったのです。

そして、大和八木で下車すると、ガラガラのDX車の下車は自分だけでしたが、前方の普通車からは相当な人数が下車しました。
さすがは金曜日の列車ですね。
大和八木でこんなに下車があるとは思いませんでした。