こうのとりに381系を転用投入予定だとか

先週金曜日に、出張で名古屋まで行ってきました。
久々にアーバンライナーに乗車したもんですから、その事でもゆるりと書き込もうかと思っていましたら、↓のリンクのような記事を見てぶったまげました。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003635751.shtml

各所で何かと話題をふりまいている、特急こうのとり用の新車287系が近畿車輛で完成し報道公開されました。
その事はともかくとして、記事の一番下の部分。

『来春以降、46両を順次投入。旧国鉄時代に製造された現在の183系車両も当面使用し、2012年7月以降、特急「くろしお」に使われている振り子列車の381系に順次換えていくという。』

……!?
くろしおに287系を投入し余った381系を廃車でもなく、特急やくもの伯備線に転属でもなく、こうのとりの183系の置き換えに使用とは!

くろしお用の381系は、1978年10月(いわゆるゴーサントオ)の紀勢線電化開業時に投入された車両ですから、車齢は30年以上。
一部は伯備線に転属、一部は操配用、そこから漏れた状態の悪い車両は廃車とするものだと思っていました。
いっぽう、こうのとりや山陰線京都口の特急(きのさき、まいづる等)の183系を数年かけて287系に置き換えと予想していましたから、それまでは183系を使用するものと思っていました。
確かに183系は元485系で、ほとんどが昭和40年代に造られた車両ですから、381系よりも更に古い訳で、機器も古ければ、車体も鋼製でサビの心配があるのですよね。(381系はアルミ車体でサビの心配なし)
それでもまさか、183系を287系と381系で置き換えとはねぇ。
いやしかし、日根野区の381系はATS-Pが設置されていますから、これが重宝されこうのとりに転用なのかもしれませんね。
伯備線に転属させても、当面ATS-Pは必要なさそうですし。

↑あくまでイメージです。本気にしないで下さい(笑)


さて、381系が福知山線に転用となると、振り子機能を生かして走るのでしょうか。
以前も当ブログに書き込みましたように、福知山線は線形が悪く(特に篠山口以北)、当時の福知山鉄道管理局は1986年の電化時に381系をぜひ導入したかったものの、財政破綻国鉄にそのカネはなく、電化はできても新車まではムリで、485系の転用でお茶を濁した経緯がありました。
(普通電車用の113系もあちこちの中古車をかき集めてきました)

当時の福鉄局の怨念をここで晴らすべく、381系に胸のすくような走りを期待したいところです。
しかしながらきっと、振り子OFFで走るものと思われます。
その理由として…、
 ・381系はカーブで車体を傾斜させて走る
 ・屋根の上のパンタグラフも傾く
 ・するとパンタのすり板と架線のトロリ線が離線する心配が出てくる
 ・なので、離線しないような架線の吊り方が必要となる
このような理由から、381系の走行路線は特殊な架線の吊り方を実施しています。
なので、福知山線で振り子を生かした走りをしようと思えば、架線の吊り方を改造しなければなりません。
しかし、381系の使用期間も、その車齢を考えるとあまり長くないものと思われます。
そのために架線を改造するのもカネがかかる話になりますので、架線はそのままで、振り子機能もOFFで走ることになるのではないかと予測しています。
架線を改造以外にも、車両を改造する手もあります。
予讃線の特急しおかぜ用の8000系振り子電車は、車体は傾いてもパンタは傾かないように特殊な工夫をしており、架線に特段の対策を施さなくても振り子を生かした走行ができます。
ただ、老い先短し381系にカネをかけてまで、8000系のような改造をするかというのも疑問です。
ゆえに福知山線での381系は振り子機能OFFで走るものと思います。

それとも、離線覚悟で振り子ON走行という手もあるかな?
モハ380にはパンタ2個あるので、パンタ1個よりは離線の可能性は半分になりますから。
さらには新幹線のように母線引き通しというウルトラCも。
2ユニットで4個パンタ使用だとしたら、さらに離線の可能性は下がりますね。
ただ、この方式だと1編成に2ユニット以上でないと引き通しのしようがありませんが…。

以上、予想や妄想が入り乱れておりますが、入り乱れるぐらいにJR西日本さんは−−いい意味でも悪い意味でも−−我々の予想を覆してくれますね。