関西人における中電(普通列車)およびグリーン車考察

わ鉄のあとは、ひたすら関西まで帰るだけです。
間藤から日光市営バスで日光まで抜けようか、と思うも、バスの時刻がうまく合いません。
仕方ないので、来た道を戻る事にしました。
間藤の次の足尾駅
噂には聞いていましたが、キハ30(ツートン、朱色一色)が留置されています。
風雨にさらされボロボロだったのを、塗装をはがして下地から塗り直したそうですね。
タンク車まで止まっていたけど、何だろう?
推測するに、銅の精錬で出る副産物の濃硫酸でも運んでいたのかな?

このあと、桐生まで戻り、桐生から115系に乗って前橋まで行きます。
さらに前橋〜大宮〜横浜〜新横浜〜新大阪と乗り継いでいくのですが、横浜までがどうにもかったるい。
高崎から新幹線に乗る方法もあるのですが、値段が高いのと接続がイマイチで劇的な時短効果が望めないので、新幹線は見送り。
こうなると中電(普通列車)しか残っていません。
しかしこの中電も、115系は全廃され近頃は新型のE231系が多くなり、普通車はロングシート比率が高くなりました。
ボックスシートもちょろっとだけ連結されているのですが、E231の座席は構造が悪いのかどうか知りませんが、クッションがちっとも効いてなく、すぐにお尻が痛くなってくるのです。
211系もロングシート車が大半です。
などと色々考えながら前橋に着くと止まっていた中電は211系でしかもロングシート編成でした…
そんな訳で950円を払ってグリーン車に乗る事に。

ところがですね、このグリーン車が何だか関西人には違和感のあるシロモノでした。
グリーン料金を950円も払っているのに、この950円って座席の質に対する価値はあっても、速度に対する価値ではないのです。
日頃は、関西の電鉄会社におけるスピード競争に洗脳されているからか、「おカネを払う→速い電車に乗れる」という構図(→特に近鉄や南海)が完全にインプットされています。
そして「速い電車=良い座席」という暗黙の了解も。
なので、どうにも普通列車のグリーンに違和感が。
本数は多くないですが、同じような値段で特急の自由席(草津、水上、ひたち、踊り子など)にも乗ることもできます。
中電のグリーン席って特急の普通車と同じような座席ですから、なおの事釈然としなかったのです。
両者の立ち位置があいまいなように思うのですが、あいまいを放置していても商売として成り立つぐらいに、全体の輸送量の多さが垣間見えたような気がします。

私が乗っていた前橋→大宮は、快速(アーバン)なのにまるでスピード感のない走りでした。

高崎線は線形がいいはずなのに90㎞/h程度で淡々と流しているような、まるでメリハリのない走りっぷりだったんです。
上記にもあるように、近鉄や南海など関西の有料特急電車に乗ると、料金を徴収されている分、これに見合った走りをしてくれるのです。
ところが高崎線快速アーバンは、特急みたいな座席に座っているのに、走りっぷりはヌルいため、ますます違和感がありました。

さて大宮でヌルい快速から降りて、湘南新宿ラインに乗り換えます。
グリーン券は最終の降車駅(今回は横浜)まで1枚でOKですので、さきほどの950円の券でそのまま乗車します。
今度乗る電車はE231系でした。
これも特別に速い訳でもなく、タンタンと走っていきます。
大宮から赤羽までは線形がいいので、90〜100キロぐらいですが、赤羽から大崎までは山手線に沿った山手貨物線をウネウネと走りますので、これまた快速感がちっともない。
大崎以遠は横須賀線用の線路の上を走っているのですが、鶴見までは元貨物線のウネウネした区間で、これまた快速感に乏しい。
結局、前橋から横浜まで、どうにもヌルい速度で流してきた感がぬぐえない雰囲気でした。
関西のシャカリキになって突っ走る優等列車とはまるで違いますね…。

このたび、はからずも2形式のグリーン車に乗る事が出来た訳ですが、製造された時代を反映した内装になっていますね。
211系のグリーンはバブルの好景気の際に製作されたからか、何となくゴージャスです。


壁の照明のカサは凝った造りをしていますし、窓の日よけは横引きのカーテン。
コートや背広を引っ掛ける金具に至っては金メッキまで。
内装全体が明るめな雰囲気です。

ところがE231系グリーン車は平成の不景気時代に製作されただけあって、簡素、言い方を変えるとカジュアルとでもいいましょうか。


窓の日よけは窓枠に沿って縦方向に上下するタイプで、211系のようにヒラヒラしていません。
カラーリングも全体的にシックに抑えているように見受けられました。
E231はテーブルが大きいですね。
まるで航空機の座席のテーブルのようです。


かように、関西人にとっては、どうにも異質でイビツな普通列車グリーン車でした。